介護分野の状況

日本では急速な高齢化による介護の需要は増加している一方で、介護業界で働く労働者(介護職員)が不足し、介護法人・介護企業は安定的にサービスを提供できる人材の確保が急務となっています。労働力人口が減少に転じたこの数年は、さまざまな業界で採用が困難になっていますが、介護業界はずっと以前から採用が難しい状況が続いています。近年は、介護業界の有効求人倍率と全産業平均との差がさらに広がるなど、以前にも増して難しい状況になっています。

個々の介護事業所に目を転じてみても、実に約7割の介護事業所が人材の不足を感じているという調査結果(「平成30年度介護労働実態調査」より)がでており、また、経済産業省は、団塊の世代が85歳を超える2035年には介護人材の不足人数が79万人に上ると公表するなど、今後ますます状況が悪化することが予想されます。

外国人介護人材受入れの仕組み

介護業界の人材不足に対しては、国は平成20年度から経済連携協定(EPA)でのインドネシアからの外国人介護福祉士候補者の受入れを開始したのを皮切りに(EPAは現在フィリピン及びベトナムからの受入れも実施)、平成29年9月に在留資格「介護」を、平成29年11月に技能実習「介護」を、そして平成31年4月に特定技能「介護」を創設し、外国人介護人材の受入れの仕組みを整備してきました。

特定技能分野別運用方針の概要(介護分野抜粋)

分野 介護
人手不足状況 受入れ見込数(5年間の最大値) 60,000人
人材基準 技能試験 介護技能評価試験
日本語試験 国際交流基金日本語基礎テスト
介護日本語評価試験
その他重要事項 従事する業務 ・身体介護等(利用者の心身の状況に応じた入浴、食事、排せつの介助等)のほか、これに付随する支援業務(レクリエーションの実施、機能訓練の補助等)
(注)訪問系サービスは対象外
雇用形態 直接
受入れ機関に対して特に課す条件 ・厚労省が組織する協議会に参加し、必要な協力を行うこと
・厚労省が行う調査又は指導に対し、必要な協力を行うこと
・事業所単位での受入れ人数枠の設定

出所
社会保障審議会介護保険部会(厚生労働省)
外国人介護人材の受入れについての考え方(厚生労働省)
将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会報告書(経済産業省)